レポートをドリルする

ドリルパスにより、特定のレポート値を選択して、新しいパースペクティブからレポートを調べること (ドリルダウン/ドリルイン) や別のレポートまたはダッシュボードタブからより多くのデータを検出すること (ドリルアクロス) ができます。 レポートで、リンクされたメトリック値または属性値をクリックすると、リンク先のレポートまたはダッシュボードタブが開き、元のレポートで行った選択に従ってデータがフィルターされた状態で表示されます。

  • レポートのユーザーは、だれでもドリルパスを選択できます。 目的のレポートの権限によって、ユーザーにレポートが表示されます。
  • レポートのユーザーは、セカンダリレポートに表示されるブレッドクラムトレールを使用して、ドリルパスを上下に移動できます。
  • レポートのユーザーは、セカンダリレポートの視覚オプションを選択できます。

ドリルのタイプ

ドリルは機能的に2つのカテゴリに分類され、合計で3つのタイプがあります。

  • ドリルダウンドリルイン: レポート値を選択すると、元のレポートと同じレポートの別バージョンに導かれます。ただし、このバージョンでは、そのメトリックが新しい属性で内訳されます。 新しいレポートの各値は、ドリルパスを開始したときに選択した属性でフィルターされます。
  • ドリルアクロス: レポート値を選択すると、ドリルパスの作成者により指定された、完全に別のレポートまたはダッシュボードタブに導くドリルパスが起動されます。 

ドリルダウン/ドリルインとドリルアクロスは両方とも、元のレポートで選択したデータのサブセットでフィルターされた、別のレポートまたはダッシュボードタブに導きます。

ユーザーケースをドリルする

単純なドリルイン

目標: 2016年に成約した取引金額を月単位で表示するレポートがあります。 金額をクリックすると、この金額が米国および欧州・中東・アフリカの販売部門ごとの内訳として表示されるようにします。

例: 2016年6月に成約した1,000,000ドルの金額をクリックすると、そのうちの250,000ドルが米国の販売部門で、750,000ドルが欧州・中東・アフリカの販売部門で成約されたものとして表示されます。

解決策: レポートで次のドリルインパスを設定します(ドリルインを参照):

  • クリック対象: 合計金額を表すメトリック「Total Amount
  • 表示結果: 販売部門の場所を表す属性「部門の場所

単純なドリルダウン

目標: 販売、マーケティング、人事の各部門で雇用した従業員の合計数を表示するレポートがあります。 部門をクリックすると、この部門で雇用された従業員数が部門の場所(米国または欧州・中東・アフリカ)による内訳として表示されるようにします。

例: マーケティング部門では、合計25名の従業員を雇用しました。このマーケティング部門をクリックすると、このうち15名は米国で、10名は欧州・中東・アフリカで雇用されたことが表示されます。

解決策: レポートに、次の ドリルダウンパスを設定します (ドリルダウンを参照)。

  • クリック対象: 部門名を表す属性「部門
  • 表示結果: 部門の場所を表す属性「部門の場所

ドリルインとドリルアクロスの組み合わせ

目標: 昨年、経営するレストランの合計訪問者数を表すヘッドラインレポートがあります。 合計訪問者数をクリックすると、訪問者数トップ10のレストランが表示される(トップ10レポート)が開き、各レストランの訪問者数が個別に表示されるようにします。 さらに、トップ10レポートのレストランをクリックすると、ダッシュボードタブが開き、年間売上と従業員数など、この店の詳細情報を表示されるようにします。

例: 合計訪問者数は10,000,000人です。 この数をクリックすると、訪問者数トップ10のレストランが表示されます。このうち、「キャッスル」という名前のレストランの昨年の訪問者数は120,000人でした。 トップ10レポートでこのレストランをクリックすると、「レストランの概要」という名前のダッシュボードタブにリダイレクトされます。ここには、年間売上 (1,400,000ドル)、従業員数 (65人) など、レストラン「キャッスル」の詳細情報が表示されます。

解決策:

  1. ヘッドラインレポートに、次のドリルインパスを設定します。
    • クリック対象: 合計訪問者数を表すメトリック「Number of Visitors
    • 表示結果: 訪問者数トップ10のレストランを表示するレポート (トップ10レポート)「トップ10レストラン
  2. 同じドリルダイアログで、トップ10レポートからのドリルアクロスパスを設定します。
    • クリック対象: レストラン名を表す属性「レストラン
    • 表示結果: そのレストランに関する情報を表示するダッシュボードタブ「レストランの概要

ドリルパス追加のレベル

ドリルダウン/ドリルインのパスでは、レポート値を選択して、関連レポートにリンクすることができます。この関連レポートでは、同じメトリックが新しい属性で内訳され、ドリルの開始時に選択したレポート値ですべてがフィルターされます。

ドリルアクロスのパスは、全く新しいレポートまたはダッシュボードタブに導きます。この新しいレポートには、異なるメトリックと属性が含まれる場合がありますが、それでもドリルの起動時に選択したレポート値でフィルターされます。

アプリケーションの3つの領域でドリルパスを定義でき、次のような異なる効果をもたらします。

  • 3種類のドリルをローカルで設定するには、ダッシュボード上の1つのレポートの設定パネルから行います。これにより、1つのレポートのみで有効になります。
  • ドリルインパスをグローバルに設定するには、レポートエディターのスライディング設定パネルから行います。これにより、ワークスペースの各種ダッシュボードにアクティブなレポートが表示された場合はいつでも、そのレポートで有効になります。
  • ドリルダウンパスをグローバルに設定するには、1つの属性の詳細ページにある管理セクションから行います。ワークスペースのレポートにその属性が表示された場合はいつでも、その属性で有効になります。

 ドリルのタイプの制限:

 ローカルグローバル - レポートグローバル - 属性結果のレポート/タブ
ドリルダウン×元と同じメトリック、選択値でフィルター
ドリルイン×元と同じメトリック、選択値でフィルター
ドリルアクロス××元のレポートとは異なるメトリックを持つ別のレポートまたはダッシュボードタブだが、そのまま選択値でフィルター

ドリルの各タイプをクリックすると、表示を確認できます。